ひとり

夢中で走ってきた昨日までは平気だった、一人だということ。
平気というより、ちょうどよかったという感じだった。
忙しい仕事と繁雑な日々の出来事で手一杯で、決まった誰かと定期的に会ったりするのが、楽しみというよりも義務になりそうな毎日だったから、そんな事で疲れるよりは、ひとりがちょうどよかった。
時々、ほんとうに時々落ち込んだときなんかに、一緒に過ごしてくれる恋人未満の友人が、とても居心地よかった。

それが最近、寄り添う誰かを求める気持ちが強くなってきている気がする。
どんなに頑張っても、このまま一生一人なんじゃと思うと、一瞬だけだけれど、もう何もかも無意味に思えて、どうしようもない孤独感に堪えられず叫びだしそうになる。

仕事は順調だし、大切な友だちも家族も居て、自由に生きているのに、もしかしたら贅沢な希望と言われるかもしれないけれど、、、
ふと隣を見れば優しく微笑む愛しい人が居るという幸せに憧れる。
とっても素敵だなと思っても既婚者だったり、一緒にいてとても居心地がいいなと感じても10歳以上も年下だったり、、、
恋に進むことさえできない日々に、時折虚しさを覚えてしまうのは避けられない。
今まで気ままに過ごしてきておいて、今更急に愛が欲しいなんて勝手すぎて、きっと神様がお仕置きしているかもしれない。