海と空の境界線が交ざるとき

明日から暫くは雨の予報を聞いて
今日のうちに春の陽気と海を堪能しておこうといつものカフェに向かう
心の栄養補給といったところだろうか
朝からの眩しすぎるくらいの太陽や汗ばむくらいの気温を、走らせる車の中で充分に感じながら海につく頃、思ったより少し早く空がぐずり始めた
東の空がまだ陽気な歌を歌い続けている傍らで、西にはゆっくりとライトグレーの雲が生まれている
海と空の境界線は既に曖昧で、風にも冷たさが混ざり始めた
それでもまだ、お店のバルコニーには柔らかに陽は降り注いでいてほっとする。
徒然に意識を漂わせながら、ぼんやりと見るともなしに景色に目をやる
できる限り、昨日のことも明日のことも考えずに、いま、海が綺麗だなとか鳥が気持ち良さそうだなとか、そんなことだけで頭も心も埋めていく
心が軽くなる
間に合ってよかった